米国株 ダウ続落、605ドル安。今年最大の下げ。

23日のニューヨーク株式相場は、米国のインフレに対する警戒感を背景に利下げ観測が後退し、大幅続落。

この日発表された経済指標が雇用情勢や景気の底堅さを示す内容だったことから、インフレの根強さが意識され、金利の高止まりが続くとの見方が浮上。

米連邦準備制度理事会（FRB）が前日公表した前回の金融政策決定会合の議事要旨で、インフレが再燃すれば利上げに動くと言及したことも引き続き重荷となり、ダウはすべての銘柄で売りが先行。

機体事故の影響で今年通期の財務状況について厳しい見通しを示した米航空機大手ボーイングが大きく売り込まれ、ダウ相場の足かせとなった。

一方、米半導体大手エヌビディアが前日発表した2024年2～4月期決算は純利益が7．3倍の約149億ドル（約2兆3000億円）に拡大。売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を更新したことに好感が広がり、同株は9．3％高と急伸した。

ナスダックは一時、1万7000に迫ったが、利益確定の売りが出たため、引けにかけてマイナス圏に転落した。

市場関係者「ダウ4万ドルの節目を達成したほか、（相場を左右し得る）エヌビディアの決算を通過したため、全体的に売られやすい地合いだった」。